ユーキャンの行政書士講座に興味はあるけれど、約7万円の受講料は決して安くない…。そう感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、この受講料が1万円以上も安くなる国の制度があります。それが「教育訓練給付制度」です。これは働く人のスキルアップを国が金銭的にサポートする制度で、条件を満たせば誰でも利用できます。
この制度を使えば、ユーキャン行政書士講座の受講料69,000円(一括払い)の20%にあたる13,800円が国から支給されます。
ただし、「どこで、いつ、何をすればいいの?」と手続きが複雑に感じられるかもしれません。
この記事では、ユーキャンへの申込みから給付金があなたの銀行口座に振り込まれるまで、全手順をステップごとに詳しく解説します。多くの人が見落としがちな注意点も網羅しているので、確実に13,800円を受け取れるよう最後までお読みください。
教育訓練給付制度とは?3分でわかる基礎知識
まずは、この制度の基本を正確に理解しましょう。押さえておくべきポイントは2つだけです。
ユーキャンで使えるのは「一般教育訓練給付」
教育訓練給付制度には、「一般」「特定一般」「専門実践」という3つの種類があります。それぞれ給付率や利用条件が異なりますが、難しく考える必要はありません。
ユーキャンの行政書士講座が対象となるのは、最も一般的で利用しやすい「一般教育訓練給付」です。
オンラインで「専門実践」などの情報を見かけることがあるかもしれませんが、専門実践には事前のキャリアコンサルティングなど複雑な条件が必要です。今回のケースでは不要なので、安心してください。
いくら戻ってくる?給付額をシミュレーション
実際にいくら手元に戻ってくるのか、具体的に計算してみましょう。
一般教育訓練給付制度では、支払った教育訓練経費の20%(上限10万円)が支給されます。ユーキャン行政書士講座の一括払い料金は69,000円なので、計算式は以下の通りです。
69,000円 \times 20% = 13,800円
なお、給付金には最低支給額が設定されており、4,001円以上となっています。そのため受講料が20,005円以上である必要がありますが、ユーキャンの講座はこの条件を十分に満たしています。
この制度を利用することで、実質的な負担額がどれだけ軽減されるか、以下の表で確認できます。
| 項目 | 金額 | 
|---|---|
| 講座の正規料金(一括払い) | 69,000円 | 
| 給付率 | 20% | 
| ハローワークからの支給額 | 13,800円 | 
| 実質負担額 | 55,200円 | 
約7万円の投資が5万円台半ばまで抑えられると考えると、学習を始めるハードルも大きく下がるのではないでしょうか。
自分は対象?給付金の受給資格をチェック
次に、ご自身がこの制度を利用できるかどうかを確認しましょう。条件は非常にシンプルです。
受給資格の2つの条件
雇用保険の加入状況によって、条件は2つに分かれます。ご自身の状況に合わせて確認してください。
条件1:初めて制度を利用する方
「受講開始日(ユーキャンでは教材発送日)時点で、雇用保険の被保険者期間が通算1年以上ありますか?」
条件2:過去に制度を利用したことがある方
「前回の利用から、受講開始日までに雇用保険の被保険者期間が通算3年以上ありますか?」
このどちらかを満たしていれば、受給資格があります。
在職中・離職中でも利用できる?
現在の雇用形態に関わらず、条件を満たせば制度を利用できます。
在職者の方
現在、会社で雇用保険に加入していれば、上記の期間条件を満たすことで対象となります。
離職者の方
離職した(雇用保険の資格を喪失した)日の翌日から1年以内に受講を開始すれば、対象となります。
ここで最も重要なのが「受講開始日」という基準日です。ユーキャンでは、この日を「教材発送日」と定義しています。
あなたの受給資格は、この教材発送日という一点で判断されます。もし被保険者期間が1年に数日足りないといった状況で申し込むと、手続きの都合で発送日がずれ、資格を満たせなくなるリスクがあります。
期間がギリギリで不安な方は、後述する「支給要件照会」を先に行うことを強くお勧めします。
こんな人は対象外!要注意ケース
一方で、以下の方々は原則としてこの制度の対象外となりますので注意してください。
- 公務員
- 自営業者(雇用保険に加入していない場合)
- 一部の会社役員
申込みから給付金受取までの完全ガイド(全5ステップ)
ここからは、具体的な手続きの流れを5つのステップに分けて解説します。この通りに進めれば、迷うことはありません。
ステップ1:ユーキャンへの申込み【重要:必ずチェックを入れる】
まず、ユーキャンの公式サイトから行政書士講座に申し込みます。このステップには、後戻りできない極めて重要なポイントがあります。
申込みフォーム内にある「教育訓練給付制度」の項目で、必ず「利用する」にチェックを入れることです。
このチェックを忘れると、後から制度を利用することは絶対にできません。ユーキャン側で給付制度利用者としての登録が行われず、修了後にハローワークへ提出する必要書類が発行されないためです。
13,800円を受け取れるかどうかが、このワンクリックにかかっていると言っても過言ではありません。
ステップ2:受講期間中の手続き【クリアすべき2つの条件】
申込みが完了し、教材が届けば学習スタートです。受講中に、ユーキャン側が定める2つの条件をクリアする必要があります。
条件A:本人確認書類の提出
教材到着後、ユーキャンから本人確認手続きの案内が届きます。指示に従い、運転免許証や健康保険証などのコピーを、指定された期間内(通常は2週間程度)に提出してください。
条件B:修了認定基準の達成
給付金を受け取るには、ユーキャンの講座を「修了」する必要があります。具体的には、以下の2点を満たすことです。
- 標準学習期間内に、全7回の添削課題をすべて提出する
- 最終課題(修了課題)で、ユーキャンが定める基準点以上の成績を収める
ここで重要なのは、給付の条件は「行政書士試験の合格」ではなく「ユーキャン講座の修了」であるという点です。
万が一、本試験に不合格だったとしても、講座をきちんと修了さえしていれば給付金は受け取れます。
ステップ3:ユーキャンから必要書類を受け取る
ステップ2の修了条件を満たすと、ユーキャンからハローワークへの申請に必要な書類一式が自動的に郵送されてきます。
ユーキャンから届く主な書類
- 教育訓練給付金支給申請書
- 教育訓練修了証明書
- 領収書
これらの書類が届いたら、いよいよ最終ステップであるハローワークでの手続きに進みます。
ステップ4:ハローワークで給付金を申請【期限は1ヶ月】
これが最後の行政手続きです。いくつか重要なルールがありますので、しっかり確認しましょう。
いつ申請する?
申請期間は、受講修了日の翌日から起算して1ヶ月以内です。この期限は絶対です。1日でも過ぎると申請できなくなります。
どこで申請する?
ご自身の住民票がある住所を管轄するハローワークです。
どうやって申請する?
原則は本人がハローワークの窓口に出向いて申請しますが、郵送や電子申請(e-Gov)も可能です。初めてで不安な方は、その場で職員に確認しながら手続きできる窓口申請が最も確実です。
そして、最も重要なのが持ち物です。不備があると二度手間になってしまうため、以下のチェックリストで完璧に準備しましょう。
| 必要書類 | 入手元 | 備考・注意点 | 
|---|---|---|
| 教育訓練給付金支給申請書 | ユーキャンから郵送 | マイナンバー(個人番号)の記入が必要です | 
| 教育訓練修了証明書 | ユーキャンから郵送 | 修了年月日が記載されています | 
| 領収書 | ユーキャンから郵送 | 氏名が受講者本人であることを確認してください | 
| 本人・住所確認書類 | 自分で用意 | 運転免許証、マイナンバーカードなど顔写真付きのもの1点 | 
| 雇用保険被保険者証 | 会社または自分で保管 | 在職中の方は会社から、離職中の方はご自身で保管しているはずです | 
| 個人番号(マイナンバー)確認書類 | 自分で用意 | マイナンバーカード、通知カード、または番号記載のある住民票の写し | 
| 振込先金融機関の通帳またはキャッシュカード | 自分で用意 | 給付金の振込を希望する本人名義の口座のもの | 
ステップ5:給付金が振り込まれる
ハローワークで申請書類が受理されれば、すべての手続きは完了です。
通常、1週間から1ヶ月程度で、指定した銀行口座に13,800円が振り込まれます。
失敗しないための7つの注意点
最後に、この制度を利用する上で多くの人が陥りがちな失敗や誤解を7つの注意点としてまとめました。「知らなかった」で損をしないために、必ず目を通してください。
1. 給付金は「割引」ではなく「後払い」
給付金は、受講料が割引かれるわけではありません。まずご自身で受講料全額(69,000円)をユーキャンに支払い、講座を修了した後にハローワークから13,800円が払い戻される(還付される)仕組みです。
一時的に全額の自己負担が必要な点は理解しておきましょう。
2. 「1ヶ月」の申請期限を絶対に守る
繰り返しになりますが、ハローワークへの申請期限は「修了日の翌日から1ヶ月以内」です。
この期限を過ぎると、たとえ他のすべての条件を満たしていても給付金を受け取る権利を失います。
3. ユーキャンの講座を「修了」しないと給付金はゼロ円
受講料を支払っただけでは給付金はもらえません。添削課題の提出や最終課題の合格など、ユーキャンが定める修了要件を満たさなければ、ハローワークに提出する「修了証明書」が発行されず、給付額はゼロ円になります。
4. ポイントや割引利用時の給付額に注意
給付額(20%)の計算対象となるのは、あなたが実際に支払った金額です。
もしユーキャンのポイントや何らかの割引を利用した場合、その金額は支払額から差し引かれます。
例えば、3,000円分のポイントを使った場合、計算対象は66,000円となり、給付額は13,200円に変わります。
5. 現在の勤務先に知られることは一切ない
在職中に学習している方の中には、会社に知られたくないという方もいるでしょう。
この制度の手続きは、あなたとユーキャン、そしてハローワークの間だけで完結します。現在の勤務先に通知がいくことは一切ありませんので、安心して利用できます。
6. 申請は必ず「受講者本人」の名義で行う
受講料の支払いや給付金の振込口座は、すべて受講者本人の名義である必要があります。
例えば、家族名義のクレジットカードで支払ったり、配偶者の口座を振込先に指定したりすると、手続きが滞ったり、最悪の場合、給付が認められなかったりする可能性があります。
7. 不安な場合は「支給要件照会」を先に
ご自身の雇用保険の加入期間がギリギリだったり、過去の利用状況が複雑だったりして受給資格に少しでも不安がある場合は、ユーキャンに申し込む前にハローワークで「支給要件照会」を行うことができます。
これは、ご自身が給付金の対象であるかを正式に確認してもらう手続きです。事前にこの照会をしておけば、安心して講座に申し込むことができます。
まとめ:手続きを正しく理解して、賢く合格を目指そう
教育訓練給付制度は、一見すると複雑に思えるかもしれませんが、手順を一つひとつ分解すれば決して難しいものではありません。
この制度を賢く利用することで、あなたは13,800円という大きな金銭的メリットを得て、より少ない負担で行政書士という目標に挑戦することができます。
この記事で解説したステップと注意点を押さえておけば、手続きでつまずくことはありません。
13,800円の給付金を受け取る権利は、あなたのものです。まずは、公式サイトで講座の詳細を確認し、合格への賢い第一歩を踏み出しましょう。
[ユーキャン行政書士講座 公式サイトで詳細を確認する]
 

 ファストパス管理人
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