「模試の点数が上がらない…」その悩み、受け方と復習法が9割です

行政書士試験の合格を目指して日々勉強を続ける中で、多くの受験生が「LEC全国公開模試」のような模擬試験(実力を試すための練習試験)に挑戦します。しかし、手応えとは裏腹に結果を見て「これだけ勉強したのに、どうして点数が伸びないんだろう…」と落ち込んだ経験はありませんか?

その焦りや不安は、あなたの努力不足が原因ではありません。実は、その悩みの9割は模試の「受け方」と「復習法」に原因があるのです。

模試は、あなたの実力を評価する「判定」ではなく、合格への最短ルートを示してくれる「診断ツール」です。点数そのものよりも、そこから得られるデータこそが宝の山。その価値を最大限に引き出す鍵は、ただ受けるだけでなく、戦略的に「活用」することにあります。

この記事では、模試のスコアを飛躍的に向上させ、本試験での合格を確実にするための5つの戦略的活用法(計画・シミュレーション・分析・復習・調整)を徹底解説します。これらの戦略は、LECが提供する高品質な全国公開模試と組み合わせることで、その効果を何倍にも高めることができます。LECの模試は、長年のデータ蓄積に基づく精緻な問題、詳細な個人成績表、充実した解説講義など、この戦略的アプローチを実践するために最適化されているからです。

さあ、模試を「弱点発見の場」から「得点力向上のエンジン」へと変える旅を始めましょう。

戦略1. 「目的」を明確にして学習効果を最大化する計画立案

多くの受験生が陥りがちな罠は、模試を単なる「テスト」と捉えてしまうことです。しかし、真の勝者は模試を学習計画全体の中に位置づけられた戦略的な「マイルストーン(節目となる目標地点)」として活用します。重要なのは、場当たり的に受験するのではなく、明確な目的意識を持って計画的に臨むことです。

模試を”点取りゲーム”にしないための目標設定

模試を受ける際の目標を、漠然とした「高得点を取ること」から、より具体的で生産的なものへと変えましょう。例えば、次のような目標設定が効果的です。

  • 弱点発見目標: 「民法の債権分野から、自分の弱点を3つ以上見つける」
  • 戦略テスト目標: 「今回考えた新しい時間配分戦略を、最後まで守れるか試す」
  • 知識定着目標: 「直近1ヶ月で学習した行政手続法の知識が、確実に得点につながるか確認する」
  • メンタル訓練目標: 「3時間集中力を切らさず、試験のプレッシャーに耐える練習をする」

このように、結果(点数)だけでなくプロセス(過程)に焦点を当てた目標を設定することで、点数に一喜一憂せず、すべての模試を次への具体的なステップに変えることができます。

LEC模試ラインナップの完全活用法

LECが提供する模試は、単発の試験ではなく、時期に応じて目的が異なる一連のプログラムとして設計されています。この流れを理解し、自分の学習計画に組み込むことが、スコア最大化の第一歩です。

実は、LECの模試が「到達度確認模試」から始まり、「全日本行政書士公開模試」、そして「ファイナル模試」へと続くのには、明確な意図があります。これは、基礎学力の定着度チェックから、全国レベルでの相対的な実力測定、そして本番直前の最終調整へと、受験生の成長段階に合わせて最適な刺激と課題を与えるための、計算され尽くしたカリキュラムなのです。

したがって、LECが用意したこのレールに沿って学習計画を立てるだけで、自然と理想的なペースで実力を高めていくことができます。各模試の日程をまずカレンダーに書き込み、そこから逆算して「この模試までに行政法を一周する」といった形で、具体的な学習スケジュールを組み立てていきましょう。

  • 到達度確認模試(7月~8月): 本格的な演習期の前に、基礎知識の定着度を測るための診断テストです。ここで大きな弱点が発見できれば、直前期に焦ることなく修正する時間が確保できます。
  • 全日本行政書士公開模試(9月): 全国規模の受験者層の中で、自分の現在の立ち位置を客観的に把握するためのベンチマークです。本番さながらの緊張感を体験し、時間配分や解法戦略を試す絶好の機会となります。
  • ファイナル模試 & 厳選!直前ヤマ当て模試(10月): 本試験に向けた最終リハーサル。試験当日のルーティン(決まった手順)を確立し、LECが長年のデータ分析から導き出した「出題可能性の高い論点」に触れることで、最後の総仕上げを行います。

以下の表を参考に、各模試の目的を明確にし、あなたの学習計画に戦略的に組み込んでください。

模試名主な時期戦略的目的活用ポイント
到達度確認模試7月~8月基礎知識の定着度確認、主要な弱点分野の早期発見結果を基に、9月以降の学習計画の大きな方向性を決定する
全日本行政書士公開模試9月全国レベルでの相対的位置の把握、本番形式での戦略テスト大勢の中でのパフォーマンスを分析し、時間配分や解く順番を微調整する
ファイナル模試10月本試験の最終シミュレーション、ピークパフォーマンスの調整試験当日の行動ルーティンを確立し、メンタル面を本番モードに切り替える
厳選!直前ヤマ当て模試10月最新の法改正や出題傾向を踏まえた重要論点の確認知識の最終チェックと、未習または手薄な論点の洗い出しに活用する

戦略2. 本番で120%の力を発揮する完全シミュレーション

模試の価値は、本番をどれだけ忠実に再現できるかにかかっています。目標は、本試験当日を「いつもの模試の一つ」と感じられるレベルまで、シミュレーションを完璧に行うことです。

「会場受験」が圧倒的に有利な理由

LECが全国28箇所という広範な会場ネットワークを提供しているのには、明確な理由があります。自宅受験の手軽さも魅力ですが、可能であれば必ず「会場受験」を選択してください。会場でしか得られない圧倒的なメリットが存在するからです。

  • 環境への適応: 見慣れない机や椅子、空調の効き具合、会場までの移動経路など、本番で起こりうる不確定要素を事前に体験できます。
  • 雑音への耐性: 周りの受験生の鉛筆の音、ページをめくる音、咳払いなど、自宅では再現不可能な「集中力を削ぐ要因」に慣れることができます。
  • 緊張感の体験: 大勢の受験生に囲まれた独特の緊張感とプレッシャーは、最高のメンタルトレーニングになります。これを「ストレスの予防接種」と捉え、本番での過度な緊張を防ぎましょう。

合否を分ける180分間の時間配分マスタープラン

行政書士試験は、知識量だけでなく、180分という限られた時間内に実力を発揮する「情報処理能力」も問われる試験です。多くの受験生が時間切れで涙をのむ中、合格者は自分に最適化された時間配分戦略を持っています。

研究によると、時間配分には複数のモデルが存在しますが、絶対的な正解はありません。重要なのは、LECが提供する複数回の模試を「実験室」として活用し、自分だけの最強のプランを鍛え上げることです。

最初の模試では以下のモデルプランを試し、結果を分析します。「どの科目で時間が足りなかったか?」「どこで時間を余らせたか?」を検証し、次の模試ではプランを微調整(例:行政法の目標時間を5分短縮し、民法に5分追加する)して再度挑戦します。この試行錯誤をファイナル模試まで繰り返すことで、あなたに完璧にフィットした、再現性の高い時間配分戦略が完成します。

解答順序科目/分野問題数目標時間終了目標時刻戦略的ポイント
1文章理解3問15分13:15最初に解き、精神を安定させる。確実に得点し、試験全体に弾みをつける
2法令科目(行政法)19問35分13:50得点源となる最重要科目。知識で即答できる問題が多いため、テンポ良く解き時間を稼ぐ
3法令科目(民法)9問35分14:25思考力を要する問題が多い。事例問題は図を書きながら、落ち着いて確実に得点を重ねる
4多肢選択式3問15分14:401問5分が目安。深入りせず、時間内に解けなければ一旦次の問題へ進む勇気を持つ
5基礎法学・憲法・商法/会社法12問25分15:05憲法や商法は難易度の波がある。解きやすい問題から手をつける柔軟性が必要
6一般知識等(文章理解以外)11問20分15:25個人情報保護法など、得点しやすい分野から優先的に解く。政治・経済・社会は深追いしない
7記述式3問25分15:50完璧な答案より「そこそこの答案」を3問揃える意識で。部分点を確実に狙う
8見直し・最終確認10分16:00マークミスの確認、飛ばした問題の再検討など、最後の1点を捻り出すための重要な時間

メンタルと体調を整える試験日のルーティン確立

模試の日を、本番当日の完全なリハーサルと位置づけましょう。起床時間、朝食のメニュー、会場へ向かう交通手段、試験直前に見返すノート、昼食(必要な場合)、試験後の過ごし方まで、すべて本番と同じように行動します。これにより、本番当日の不確定要素を極限まで減らし、「いつも通り」の平常心で試験に臨むことができます。

戦略3. 点数を”未来の得点”に変えるLEC成績表の活用法

模試が終わった後、多くの受験生が順位や総合点に一喜一憂してしまいますが、それは成績表の表面しか見ていません。LECの成績表は、あなたの弱点をピンポイントで特定し、学習効率を劇的に向上させるための情報が詰まった「データセット」です。

「総合成績表」で見るべきは順位ではなく合格者との差

LECの成績表では、自分の得点だけでなく、全体の平均点や上位層の平均点、そして推定合格ラインなどが提示されます。ここで注目すべきは、単純な順位ではありません。「合格ラインまであと何点足りないのか」「上位合格者は、どの科目で自分より点を取っているのか」という具体的な「差(ギャップ)」を分析することです。このギャップこそが、あなたが次に埋めるべき課題となります。

弱点を見つける「個人成績表」の読み解き方

個人成績表は、あなたの弱点を丸裸にする最も強力なツールです。特に以下の2つのデータに注目してください。

  • 問題毎の正解率: これは、全受験生のうち何パーセントがその問題に正解したかを示すデータです。あなたが間違えた問題の中で、この正解率が60%や70%を超えているものがあったら、それは「多くの受験生が正解できているのに、自分だけが落としてしまった問題」を意味します。これらは最優先で復習すべき「失点」です。
  • 選択肢別の解答率: なぜその間違いを犯したのか、思考の癖まで分析できます。例えば、あなたが選んだ誤答の選択肢に、多くの受験生が引っかかっていた場合、それは巧妙な「ひっかけ選択肢」である可能性が高いです。自分の間違いのパターンを把握することで、同じ罠に二度とかからないように対策できます。

「得意なのにできなかった問題」を発見するマトリックス分析

すべてのミスを体系的に分析するために、「受験マトリックス」というフレームワーク(分析の枠組み)を活用します。これは、問題を「得意か不得意か」と「できたかできなかったか」の2軸で4つの象限に分類する手法です。

このフレームワークの真価は、LECの客観的なデータと組み合わせることで発揮されます。例えば、あなたは「行政手続法は得意だ」と主観的に思っていたとします。しかし、模試でその分野の問題を間違えました。この時、LECの成績表でその問題の「正解率」を確認します。もし正解率が85%だった場合、これは単なる知識不足(不得意×できなかった)ではなく、「得意なはずなのに、多くの人ができる問題を落とした」(得意×できなかった)という、より深刻なパフォーマンスエラーであることが客観的に証明されます。

この分析により、学習の優先順位が劇的に変わります。全範囲を学び直すのではなく、「なぜ得意なはずの分野でミスをしたのか?」という原因(問題文の読み間違い、ケアレスミスなど)をピンポイントで潰す、極めて効率的な復習が可能になるのです。

  • 象限1:得意×できた(得点源): あなたの強みです。知識を維持するために定期的な確認は必要ですが、時間をかける必要はありません。
  • 象限2:得意×できなかった(最優先課題): 最も得点アップに直結する領域。ケアレスミスや思い込みによる失点が多く、原因を特定し修正すれば即座にスコアが向上します。
  • 象限3:不得意×できた(要注意領域): まぐれで正解した可能性があります。本当に理解しているか、解説を見ずに再度解き直して確認が必要です。
  • 象限4:不得意×できなかった(計画的課題): 純粋な知識不足です。ただし、まずは象限2のミスを潰してから、計画的に学習時間を確保して取り組みましょう。

戦略4. 弱点を”得点源”に変える復習システムの構築

分析によって明らかになった課題を、具体的な得点力に変えるのが「復習」のフェーズです。重要なのは、その場しのぎの復習ではなく、知識を体系化し、二度と同じ間違いを繰り返さないための「システム」を構築することです。

なぜ間違えた?ミスの原因を4つに分類する復習法

「間違えた」という事実だけで終わらせず、その根本原因を突き止めることが重要です。すべてのミスを以下の4タイプに分類し、それぞれに合った対策を講じましょう。

  1. 知識不足: 「この論点自体、見たことがなかった」
  • 対策: LECのテキストに戻り、該当範囲を基礎から徹底的にインプットする
  1. 理解不足: 「用語は知っていたが、どう使えばいいか分からなかった」
  • 対策: LECの「解説講義」を視聴し、単なる暗記ではなく「なぜそうなるのか」という理由や背景を深く理解する
  1. ケアレスミス: 「問題文を読み間違えた」「マークを間違えた」
  • 対策: 「キーワードに下線を引く」「選択肢を一つずつ吟味する」など、ミスを防ぐための具体的な行動ルールを決め、次回の模試で実践する
  1. 時間切れ: 「解き方は分かったが、時間が足りなかった」
  • 対策: 戦略2で立てた時間配分計画を見直し、より実践的なプランに修正する

知識を一元化する復習ノートとLECテキストの連携

情報は分散させず、一箇所に集約するのが鉄則です。あなたの知識の「マスターデータベース(主要な情報源)」は、LECのメインテキストであるべきです。

具体的なワークフローは以下の通りです。

模試で間違えた問題に遭遇したら、まずLECテキストの該当ページを開きます。そして、模試の解説冊子で得た知識や気づき、講師が解説講義で話していた具体例などを、テキストの余白に直接書き込みます。

これとは別に用意した「復習ノート」には、問題番号と「なぜ間違えたか」の要点、そして書き込みをしたテキストのページ番号だけを記録します。こうすることで、復習ノートはあなただけの「弱点データベースへの索引(インデックス)」となり、テキストは情報が集約された最強の参考書へと進化します。

LEC「解説講義」と「添削指導」を最大限活用する方法

LECが提供する復習ツールは、受け身で利用するだけではもったいないです。

  • 解説講義: ただ視聴するのではなく、講義が一段落したら動画を止め、自分の言葉でその内容を説明してみる「セルフレクチャー(自分への講義)」を実践しましょう。これにより、受動的なインプットが能動的なアウトプットに変わり、記憶の定着率が飛躍的に高まります。講師が使う分かりやすい例え話など、冊子にはない情報も積極的にメモしましょう。
  • 添削指導(記述式): 記述式の添削は、LEC模試の大きな強みです。返却された答案を見て、点数だけでなく、講師からの具体的なコメントに注目してください。「どのキーワードが抜けていたか」「論理の飛躍はどこか」といった指摘をリスト化し、自分だけの「記述式答案チェックリスト」を作成します。次回の模試前には、このリストを使って自分の答案をセルフチェックすることで、同じミスを繰り返すことを防げます。

戦略5. 模試を”羅針盤”にする学習計画へのフィードバック

最後の戦略は、これまでの分析と復習の結果を、未来の学習計画に反映させる「調整」のフェーズです。これにより、学習の方向性を常に最適化し、努力を無駄にしない「改善のサイクル」を生み出します。

模試の結果を次の1ヶ月の学習計画に反映する手順

模試は、あなたの学習計画が正しかったかを検証する機会です。結果に基づき、次の模試までの1ヶ月間の計画を柔軟に修正しましょう。

例えば、模試で民法の点数が目標を大きく下回った場合、次の1ヶ月の学習計画における民法の時間配分を増やします。その際、ただ漠然と時間を増やすのではなく、「分析」で特定した弱点分野(例:債権譲渡、不法行為)に集中的に時間を投下することが重要です。

「解けるべき問題」を確実にものにする優先順位の付け方

限られた時間の中で最大の効果を上げるには、学習の優先順位付けが不可欠です。復習の最優先事項は、常に「正解率の高い問題」=「合格者なら誰もが正解する問題」です。

戦略3の「受験マトリックス」と「正解率」のデータを基に、次のような優先順位で学習を進めましょう。

  1. 最優先: 「得意×できなかった」かつ「正解率が高い」問題のミスを根絶する
  2. 優先度2: 「不得意×できた」問題を解き直し、知識を確実なものにする
  3. 優先度3: 「不得意×できなかった」分野に計画的に取り組む。その中でも、出題頻度の高いテーマから手をつける

成長を可視化してモチベーションを維持するスコア追跡法

LECの模試を受けるたびに、簡単なグラフで点数の推移を記録することをお勧めします。この時、総得点だけでなく、科目別の得点も記録するのがポイントです。総得点が伸び悩んでいる時期でも、苦手だった科目の点数が少しずつ上がっていることが可視化できれば、「努力は確実に実を結んでいる」と実感でき、学習を継続するための強力なモチベーションになります。LECの合格体験記にも、模試を重ねるごとに点数が上がっていったという声が数多く寄せられています。

LECの模試は、あなたの努力を合格へと導く最高のツール

ここまで見てきたように、模試のスコアを最大化する秘訣は、「計画→シミュレーション→分析→復習→調整」という改善サイクルを回し続けることにあります。この反復的なプロセスこそが、あなたの努力を確実に合格へと結びつけるのです。

そして、この戦略的システム全体を支え、その効果を最大限に高めるのが、LECの全国公開模試です。

  • 学習段階に合わせた体系的な模試ラインナップ
  • 本番環境を完璧に再現する全国規模の会場受験
  • 弱点を丸裸にする比類なき詳細なデータ分析
  • 深い理解を促すプロ講師による解説講義と添削指導

これらすべてが、あなたの戦略的学習を強力にバックアップするために設計されています。

模試はもはや、あなたの実力を試すだけの場ではありません。LECの全国公開模試は、あなたの努力を合格へと導く、最高の羅針盤であり、最強のツールです。

さあ、次の模試から、この5つの戦略を実践してみてください。あなたのスコア、そして合格可能性は、きっと劇的に変わるはずです。

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