第1章|LECの正体に迫る:信頼と実績で築かれた圧倒的なポジション
1.1|41年の指導実績が証明するLECの実力
LEC(東京リーガルマインド)は、1985年から行政書士試験対策講座を提供しており、その歴史は実に40年以上に及びます。この長年の蓄積は、単なる「古さ」ではなく、試験傾向の変化や法改正への対応力、教材・カリキュラムのブラッシュアップを継続してきた証です。
業界内では「資格試験予備校の老舗」として知られ、長期間にわたって安定して合格者を輩出してきた実績は、LECを選ぶ理由として大きな安心材料となります。特に、仕事や育児と並行して合格を目指す社会人や子育て世代にとって、「信頼できる教育機関」という要素は極めて重要です。
昨今は合格率の高さを強調する新興オンライン予備校も増えていますが、LECが築いてきた「実績の蓄積とブランドの信頼感」は、短期間では真似できない大手ならではの強みと言えるでしょう。
1.2|数字の“見せ方”に惑わされない:合格者“実数”で読み解くLECの実力
行政書士講座を選ぶ際、つい注目してしまうのが「合格率」ですが、ここには注意が必要です。各予備校の公表する合格率は、対象となる母集団や算出基準が異なっており、単純比較は危険です。たとえば「模試を3回以上受験し、そのうち1回でも180点以上を取った受講生」など、特定条件に限定したデータも含まれていることがあります。
LECも例外ではなく、合格率よりも「合格者数(実数)」に重点を置いた公表スタイルを採っています。たとえば、2023年度のLEC合格者数は255名、2024年度は268名と、毎年安定して数百名規模の合格者を輩出しています。これは他の大手(アガルート・伊藤塾など)と比較しても遜色のない水準です。
つまり、LECの強みは「高い合格率を演出するテクニック」ではなく、「長年にわたり実数ベースで多くの合格者を生み出し続けている継続力と信頼性」にあります。講座選びの際には、こうした“実数”の重みを見逃さないことが、誤った判断を避けるための鍵となります。
表1|主要予備校の行政書士試験 合格実績比較(2023〜2024年度)
予備校名 | 公表合格率(例年) | 合格率の算出基準(判明分) | 合格者数(参考値) | 特徴・補足説明 |
---|---|---|---|---|
LEC | 48.86%(2023年度) | 模試を3回受験かつ、いずれかで180点以上を獲得したコース生が対象 | 268名(2024年度コース生) | 「選抜母集団」ではあるが、毎年安定して多数の合格者を輩出している実績あり |
TAC | 66.2%(2024年度) | カリキュラム修了・答練提出率60%以上・模試平均正答率60%以上 | 116名(2024年度) | 高い条件を満たした本科生のみを母集団とした合格率。合格者数は他社より少ない傾向 |
アガルート | 56.11%(2023年度) | 有料講座の全受講生を対象 | 296名(2022年度) | 合格率・合格者数ともに高水準。通信専門予備校として躍進 |
伊藤塾 | 非公表 | 不明 | 368名(2024年度) | 合格率は未公表だが、合格者数の多さを前面に出しており、累計5,800名超の実績を誇る |
※合格率は各予備校ごとに算出方法が異なるため、単純比較はできません。受講生全体ではなく、特定の条件を満たす母集団に限定して算出されているケースが多いため、「合格者数(実数)」を重視する方が、比較としての信頼性は高いと考えられます。
第2章|通学か通信か?あなたのライフスタイルに合った学び方を選ぶために
2.1|通学講座の特長:臨場感・環境・仲間とのつながり
LECの通学講座は、講師の生講義をリアルタイムで受講できる「臨場感」が最大の魅力です。講師の語りかけや板書、受講生同士の空気感は、集中力を高めると同時に、学習ペースの維持にもつながります。
さらに、講義後に講師へ直接質問できるため、疑問点をその場で解消できるのは大きな利点。固定された時間割に沿って通学することで、生活の中に「学習習慣」を組み込みやすいという効果もあります。
また、多くの校舎では自習室が完備されており、自宅では集中できないという方にとって理想的な学習環境が整っています。
一方で、通学には以下のような注意点もあります:
- 移動時間や交通費の負担が発生する
- 講義スケジュールが固定されており、柔軟性に欠ける
- 通信講座よりも受講料が高額になる傾向がある
こうした点を踏まえ、日々の生活スタイルと照らして選択することが大切です。
2.2|通信講座の特長:時間も場所も自由な“柔軟学習”
LECの通信講座は、インターネット配信(Web)またはDVDによる講義視聴形式で、自分のペースで進められるのが大きな魅力です。早朝や深夜、通勤時間など、自分のライフスタイルに合わせてスキマ時間を活用できる点は、忙しい社会人や育児中の方にとって大きな利点でしょう。
また、理解が不十分な箇所を繰り返し視聴できるため、インプットの定着にも効果的です。再生速度の調整(最大2倍速)や音声データのダウンロード機能など、効率的な復習を支える機能も備わっています。
通信講座の主なデメリットは以下のとおりです:
- 強制力がないため、自己管理能力が求められる
- 学習仲間との交流がなく、孤独を感じやすい
- 他の受験生の進捗状況が見えづらく、刺激を受けにくい
これらを踏まえ、自己規律に自信がある方や、時間的制約の大きい方にとっては、非常に有効な学習手段となります。
2.3|通信でも安心!LECが提供する多角的サポート
LECの通信講座では、「教えてチューター」制度によるオンライン質問対応、学習進捗を管理できる「Myページ」機能、さらにWebイベントなど、孤立しがちな通信生を支援する仕組みが整備されています。
中でも注目すべきは、通信講座でありながら“物理的な学習環境”まで提供している点です。これにより、通信と通学の利点をハイブリッドで享受できる、独自の価値が生まれています。
たとえば、平日は自宅でWeb講義を受講し、週末は校舎の自習室で集中して演習問題に取り組むといった「ミックス型学習」も可能です。これは、時間と場所の制約が大きい社会人・親世代にとって非常に現実的で有効なスタイルです。
2.4|通信講座生でも自習室が使える?全国対応の学習インフラ
LECの大きな強みのひとつが、全国の校舎に設けられた自習室を通信講座生でも利用できる制度です。これは、他社にはないユニークかつ実用的なサポートです。
利用条件は以下のとおりです:
- 対象は、1回の申込みで80,000円以上の受講料を支払った通信生
- 条件を満たすと、「自習室特別利用許可証」が発行される
- 開放時間や利用ルールは校舎ごとに異なる
多くの主要コースが8万円を超えるため、実質的に大半の通信講座受講生が利用対象となります。
この制度により、通信講座の最大の課題である「集中できる学習場所がない」という問題が解消されます。全国にあるLEC校舎の自習室を活用することで、通信講座でも高い学習効果を維持することが可能となります。
第3章|LECのカリキュラムと教材は本当に優れているのか?その“中身”を徹底検証
3.1|2タイプのカリキュラムで幅広いニーズに対応
LECの行政書士講座では、受講生の学習経験やライフスタイルに応じて、以下の2つの主力コースが用意されています。
- パーフェクトコース(Perfect Course)
法律初学者を主な対象とした王道カリキュラム。2025年向けの講座は全80回構成で、法学未経験者のための導入講義「法律入門講座」が含まれるSP版は全87回と、より丁寧な構成になっています。
総講義時間は200時間超と、TAC(約150時間)やフォーサイト(約65時間)を大きく上回る“超・網羅型”カリキュラムです。 - スマホで行政書士 S式合格講座
近年登場した、スキマ時間活用型の通信コース。1コマ15分前後の動画で構成され、通勤・育児・家事の合間にも学習しやすいよう設計されています。価格帯も抑えめで、受講ハードルが低いのが特長です。
LECはこの2つのコースを軸に、「網羅性を重視する受験生」と「効率性を求める現代型学習者」の両ニーズに応える、いわば“最大主義 × 最小主義”の両輪戦略を取っています。
3.2|「出る順」か「合格のトリセツ」か?教材選びに見るLECの柔軟性
LECの教材は、以下の2大シリーズが講座の基幹教材として使われています。
- 出る順行政書士シリーズ(通称:出る順)
LECを代表する伝統的シリーズで、白黒印刷の基本書・問題集が中心。受講生が自らマーカーで強調し、メモを書き込んで「自分仕様の参考書」に育てるスタイルが特徴です。内容は体系的で網羅性が高く、古参受験生や書店でも定番の信頼感があります。 - 合格のトリセツシリーズ(通称:トリセツ)
2020年以降に登場した新しい教材シリーズで、フルカラー印刷と図解が豊富な設計。法律初学者でも直感的に理解しやすいデザインで、近年人気が高まっています。
LECは、この2つの教材スタイルを併存させることで、伝統派と現代派、両方の学習者層を取り込む柔軟な運営を行っています。これは、競合のフォーサイトなどが得意とする「カラーテキスト市場」への対抗策でもあり、教材面におけるLECの戦略的対応力がよく表れています。
3.3|動画講義の視聴環境は?LECのオンライン学習システムを評価する
LECの通信講座で使用される「Online Study SP」は、以下のような基本機能を備えています:
- 講義の再生速度を最大2倍速まで調整可能
- 音声データのダウンロードに対応
- スマートフォン・PC・タブレットなど複数デバイスに対応
こうした機能面では十分な水準を満たしており、「講義内容がしっかりしている」「システムが安定している」という肯定的な声もあります。
ただし、ユーザーインターフェース(UI)や操作性については一部で不満の声もあり、
- Web視聴画面がやや古く見える
- 動画フォルダの整理が分かりづらい
- アプリのインストールが必要で、使いにくい場面がある
といった課題が指摘されています。
これは、大手老舗予備校が直面しがちな「レガシーシステム問題」に通じるもので、機能面の充実に比べて、操作性や視覚的デザインの洗練度はやや後れを取っている印象です。
受講生にとっては、「実績ある教材と手厚いサポートを選ぶ代わりに、最新のデジタルUIを一部妥協する」というトレードオフが生じる可能性があることを、あらかじめ理解しておくと良いでしょう。
第4章|合格を導く“人間力”──LEC講師陣の個性と信頼性に迫る
4.1|受講生から絶大な支持を集める横溝慎一郎講師の魅力とは
LEC行政書士講座において、最も注目されている講師が横溝慎一郎(よこみぞ・しんいちろう)氏です。長年にわたって行政書士試験対策を指導し続けており、その明快でテンポの良い講義スタイルは「わかりやすい」「記憶に残る」と多くの受講生から高い評価を得ています。
横溝講師の強みは、単に知識を教えるだけにとどまりません。ブログ「行政書士試験 戦略的学習法」を通じて日々の学習アドバイスを発信し、通信講座で孤独を感じがちな受験生に向けて“精神的な伴走者”としての役割も果たしています。そのブログは月間35万PVを超える人気を誇り、LEC講座全体の信頼性を支える強力なコンテンツとなっています。
その他にも、LECには以下のような個性豊かな講師陣が揃っています:
- 野畑淳史(のばた・あつし)講師
教材『合格のトリセツ』シリーズの著者。丁寧で熱意のこもった指導で、初学者からの信頼も厚い。 - 有山茜(ありやま・あかね)講師/鎌田晃生(かまた・こうせい)講師
スマホで学ぶS式合格講座を担当し、若年層や多忙な社会人に向けた親しみやすい講義で人気。
このように、LECでは“講師=指導者”という枠を超え、講師がコミュニティの中核となって受講生の学習モチベーションを支えるという文化が根づいています。これは他の予備校にはない大きな特色であり、LECのブランド力を支える重要な要素となっています。
4.2|「自分に合う講師を選べる」制度の柔軟さとその実情
LECでは、一部の基幹講座において、科目ごとに講師を自由に選べる「講師選択制度」を採用しています。たとえば、「行政法は横溝講師」「民法は別の講師」というように、受講生自身の好みに応じて講師を組み合わせることが可能です。
さらに、申込み後であっても講師を途中で変更できる柔軟な制度が整備されており、万が一「講義が合わない」と感じた場合でも安心です。
ただし、実際のところは、横溝講師の人気が非常に高く、多くの受講生が最初から彼の講義を目的にLECを選んでいるケースも多く見られます。そのため、制度上の自由度は高くても、実際には“人気講師一強”の傾向があるという実情も存在します。
とはいえ、「自分に合った講師」を主体的に選べるという点は、他の予備校にはないLECの大きな魅力です。講師との相性が学習効果に直結する行政書士試験対策において、この制度は受講生にとって非常に意義のある選択肢となります。
第5章|LECのサポート体制は本当に頼れるのか?──制度と実態を検証
5.1|「教えてチューター」制度の実力──高評価と不満の二極化
LECの通信講座では、オンラインで質問できる「教えてチューター」制度が用意されています。これは、講義や教材で生じた疑問をインターネット上から投稿し、専門スタッフが回答してくれるサポートサービスです。
この制度は質問回数が原則無制限で、疑問をその都度解消できる点は大きな魅力です。実際、多くの合格者からは「疑問がすぐに解決できて学習がスムーズに進んだ」「孤独になりがちな通信学習で大きな支えとなった」といった肯定的な評価が寄せられています。
しかし一方で、「返信まで数日かかる」「返答内容が浅い・定型文的で物足りない」「こちらの意図がうまく伝わらない」といった否定的な声も一定数存在します。
このように評価が分かれる背景には、担当スタッフによる回答の質のばらつきや、受講者数の集中によるレスポンス遅延があると考えられます。
そのため、本制度は「常に即答・完璧な解決が得られる」ものではなく、あくまで“補助的な質問窓口”として活用するのが現実的な期待値の設定といえるでしょう。
5.2|カウンセリング制度の位置づけと今後への期待
LECでは、「教えてチューター」とは別に、学習計画や受験生活に関する悩みを相談できるカウンセリング制度も整備されています。これにより、学習方法の見直しや進捗管理、モチベーション維持の相談が可能です。
ただし、公式情報に比して実際の利用者の声や体験談が少ないこともあり、その運用実態やサポートの質についてはやや不透明な面もあります。
一部の外部サイトでは「60分間の個別カウンセリング」が紹介されていますが、申し込み条件や利用対象、具体的なサポート範囲などの詳細情報は限定的です。
この制度が今後より活用されるためには、利用しやすさの向上や体験事例の開示など、透明性とアクセス性の改善が求められるでしょう。
5.3|添削サービスの内容と活用シーンを把握する
行政書士試験において記述式問題対策は非常に重要です。LECでは、記述対策として以下2種類の添削サービスを提供しています。
- 通常講座内での答案添削
パーフェクトコースなどでは、記述式問題の答案を提出すると、Web上の成績管理システム「ScoreOnline」から添削結果が返却されます。これにより、自分の記述力の課題や弱点を客観的に把握することができます。 - 本試験後の無料添削サービス
LECでは、試験終了後に「記述式再現答案 無料添削サービス」を実施しています。これは、本試験で実際に書いた再現答案を提出することで、専門スタッフが得点予測を行ってくれる制度です。合格発表前にある程度の自己採点が可能となる、受験生にとって非常にありがたい取り組みです。
一方で、講座期間中に提供される個別かつ継続的な添削指導の頻度や質に関する情報は限定的であり、この点については今後さらに詳細な情報開示が望まれる部分です。
記述対策は合否を分ける重要なポイントだからこそ、受講を検討する際には、どのコースにどこまでの添削支援が含まれているかを確認することが重要です。
第6章|費用対効果で見るLEC──「高いけど選ばれる」理由を検証する
6.1|LEC主要コースの受講料はなぜ高い?価格設定の背景を読む
LECの行政書士講座は、資格予備校業界の中でも高価格帯に位置する講座として知られています。たとえば、初学者向けの王道コース「パーフェクトコース(Web通信)」は、2025年向けで約245,000円、DVD版はさらに高額です。通学対応コースやSP(入門講義付き)コースになると、定価は27万円前後になるケースもあります。
一見すると高額ですが、これらの金額は講義時間数・教材内容・サポート体制を含めた“フルパッケージ型”の総合講座として設計されている点に注目すべきです。特に、以下のような構成要素が価格に含まれています:
- 膨大な講義時間と教材量(最大200時間超)
- 通学講座レベルの講師陣による指導
- 教えてチューターや添削・カウンセリング等の多層的サポート
- 通信生でも利用可能な全国自習室ネットワーク
つまり、LECの価格設定は「最低限の学習コスト」ではなく、「合格までのあらゆる資源を揃えた総合投資」として位置づけられているのです。
表2|LEC行政書士講座の主要コース料金比較(2025年・2026年合格目標)
コース名 | 講座形式 | 受講料(税込) | 補足情報 |
---|---|---|---|
パーフェクトコース(2026年合格目標) | 通学・通信(Web) | 185,000円〜 | 早期割引適用後。定価は約245,000円前後と推定。 |
パーフェクトコース(2025年合格目標) | 通信(Web) | 245,000円 | 定価価格。 |
パーフェクトコース(2025年合格目標) | 通信(DVD) | 275,000円 | Web版より高額。DVDによる映像教材提供。 |
パーフェクトコースSP(2026年合格目標) | 通学・通信(Web) | 195,000円〜 | 入門講義付き。早期割引適用後。定価は約265,000円。 |
パーフェクトコースSP(2025年合格目標) | 通信(Web) | 265,000円 | 法律初学者向け。定価価格。 |
パーフェクトコースSP(2025年合格目標) | 通信(DVD) | 298,000円 | DVD形式はWeb形式より高額。 |
スマホで行政書士 S式合格講座 | 通信(Web) | 33,380円〜45,000円 | スキマ時間学習に特化したライトプラン。 |
※価格は税込。各種割引キャンペーンや教育訓練給付制度の適用により、実際の負担額は上記より軽減される可能性があります。
6.2|割引制度と教育訓練給付制度でコスト負担はどう変わる?
LECでは、多様な割引制度と公的支援制度を用意することで、実際の受講費用を大幅に軽減できる仕組みを整えています。
代表的な割引制度は以下のとおりです:
- 早期申込割引:申込時期に応じて最大6〜7万円の割引
- 本試験受験経験者割引:過去に行政書士試験を受験した方に対して30%割引
- 再受講割引:以前LECで受講経験がある方に35%割引
- 他資格合格者割引:宅建士などの指定資格を有する方は20%割引
さらに、厚生労働省の指定を受けた講座では、「一般教育訓練給付制度」の利用が可能です。これは、受講修了後にハローワークに申請することで、受講料の20%(上限10万円)が給付金として支給される制度です。
このように、LECの講座費用は定価では高額に見えても、戦略的に制度を活用することで、実質的な負担を大きく下げることが可能です。情報収集と制度活用が費用対効果を左右するポイントとなります。
6.3|高価格でも選ばれる理由──LECが提供する“安心への投資”
LECの講座は、確かに「最安」ではありません。しかし、多くの受講生があえてLECを選ぶ理由は、単に“安さ”では測れない信頼性と安心感にあります。
LECが提供しているのは、単なる教材や講義時間ではなく、以下のような“総合価値”です:
- 40年以上の実績に裏付けられたブランド力とノウハウ
- 記述式対策・添削・質問対応など、充実した人的サポート
- 通信生でも通学講座並みに活用できる全国校舎ネットワーク
- 講師・教材・学習環境・試験直前対策まで揃った一貫体制
これらすべてが「確実に合格したい」「リスクを最小限にしたい」と考える社会人受験生にとって、“安心できる環境への投資”として納得できる選択肢となっているのです。
つまり、LECの本質的な価値は「費用の多寡」ではなく、「失敗できない人のための総合合格支援体制」にあるといえるでしょう。
第7章|口コミ・評判から読み解くLECの評価と“適性のある受講者像”
7.1|高く評価される理由──「安心感・講師力・教材力」が三本柱
LECの行政書士講座に寄せられた口コミや合格者の声を分析すると、以下の3点が特に高く評価されている傾向があります。
- 歴史と実績による安心感
「やはり大手は安心できる」「受験情報が豊富で信頼できる」といった意見が多く、40年以上にわたる指導歴と累積データに裏打ちされた信頼性が、多くの受講者に支持されています。 - 講師陣のわかりやすさと熱意
特に横溝慎一郎講師をはじめとする人気講師陣への評価は非常に高く、「難しい法律用語も噛み砕いて説明してくれる」「講義が楽しく、最後まで続けられた」といった好意的な声が多数寄せられています。 - 教材・カリキュラムの網羅性
「LECの教材だけで合格できた」「テキストと問題集の内容が充実していて安心」といった評価も多く、特に『出る順』シリーズや『合格のトリセツ』シリーズの完成度は受講者から高く評価されています。
このように、LECの強みは「信頼できる土台」に支えられた総合力の高さにあります。
7.2|マイナス評価に学ぶ──事前に知っておきたい3つの注意点
一方で、LECに対する口コミには、いくつかの共通した不満点も見られます。これらは、あらかじめ理解しておくことで「想定外のギャップ」を防ぐヒントになります。
- 受講料が高い
「他社と比べて割高」「割引を活用しても予算的に厳しい」といった声が散見されます。コストに見合う価値があるかどうかは、講座内容やサポートの活用度次第です。 - 教材が多すぎて管理が大変
「内容が網羅的すぎて逆に迷う」「どこから手をつけていいか分からなかった」という声もあります。特に初学者は、講師の学習指示やガイドに従って順序立てて進める意識が必要です。 - Web学習システムの使い勝手に課題
「画面が古く感じる」「講義動画の検索や整理がしづらい」といったUX(ユーザー体験)に関する指摘も一部存在します。機能面は充実している一方で、操作性においては改善の余地があるという印象です。
これらのポイントを事前に把握しておくことで、自分のスタイルに合った講座かどうかを冷静に判断する材料となります。
7.3|LECが“本当に向いている”のはどんな受講生か?
口コミの傾向を総合的に分析すると、LECの講座が最大限に力を発揮するのは、以下のような受講者像です。
- 法律の学習経験がない、または少ない“初学者層”
- 社会人や子育て世代など、失敗できない立場の方
- 自己管理だけでは不安があり、手厚いサポートを重視したい方
- 新興予備校の革新性よりも、伝統と信頼性を重視したい方
特に、「石橋を叩いて渡る」タイプの慎重な学習者にとって、LECの網羅的な教材・全国対応の学習環境・経験豊富な講師陣という3点セットは、心強い味方となります。
価格の安さや最先端のデジタルUIでは他社に劣る場面もありますが、「確実な合格」を目指す人にとっては、最もリスクの少ない講座の一つであることは間違いありません。
結論|LECは「着実に合格を目指したい社会人」に最適な選択肢である
LECの行政書士講座は、豊富な実績、信頼できる教材、講師陣の質、そして全国規模のサポート体制を兼ね備えており、特に「着実に合格を目指したい社会人」にとって非常に心強い選択肢です。
- 仕事や家庭と両立しながら、効率的に学習したい人
- 自己管理に不安があり、学習サポートを重視したい人
- 長年の実績やデータに裏打ちされた“安心感”を重視する人
こうした層にとって、LECの提供するカリキュラムや支援制度は、まさに「失敗できない立場にある社会人」のニーズに応える設計となっています。
もちろん、受講料や教材の量、学習管理の負荷といった面では注意すべき点もありますが、それらを補って余りあるサポート力と合格実績が魅力です。
“安さ”や“派手さ”ではなく、「確実性と信頼性」を軸に講座を選びたい方にとって、LECは最有力候補の一つであると断言できます。